妊娠中に授乳中に!おいしく飲めるハーブティーを薦めたい
※こんな記事が書けますという見本です。
妊娠中は、口にしてはいけないものが増えます。カフェイン、お酒、過度の糖分などなど。けれど、羊水ができるこの時期に水分をきっちり取らないと、脱水症状になる危険があります。
そんな時、力になるのがハーブティーです。ハーブティーのほとんどはカフェインを含みません。ハーブの種類によっては、つわりを抑えたり、妊娠中の貧血改善や血行促進に役立ったり、母乳の出を良くしたりなどの効果も期待できます。
ここでは、妊娠中・授乳中にそれぞれオススメのハーブを紹介していきます。
Contents
『おいしさ』は飲み続けるための最低条件
どんなに体によいものものであっても、まずいものは飲み続けられません。妊娠中も授乳中も、いろいろと大変なのに、わざわざまずいものを飲んでストレスを増やすことはありません。おいしいハーブティーこそ役に立ちます。
甘いほうがおいしいハーブティーが多い
とはいえ、入れたそのままでおいしいハーブティーはあまり多くありません。多くは甘みをつけたほうが飲みやすいです。
妊娠中も大丈夫な甘味料は?
妊娠糖尿病をかんがえると、高血糖を引き起こさない甘味料がいいです。体重管理を考えると、ノンカロリーあるいはローカロリーの甘味料がいいでしょう。
以下に妊娠中もOKな甘味料を挙げます。
ステビア(アマチャヅル由来)
ノンカロリーです。後を引く甘さが特徴です。人によっては長く口に残る甘みが苦手かもしれません。
エリスリトール
ノンカロリーです。酵母でブドウ糖を発酵させて作った人工甘味料。すっきりした甘みが特徴でクセもありません。ただ、大量に取ると下痢をするので妊娠していてもしてなくても1日40gまでしかとってはいけません。ちなみに小さじ1杯3gなので、40gは相当な量です。
ラカンカ
ノンカロリーです。羅漢の実から抽出されて作られます。ラカントホワイトがハーブティーにはオススメです。ラカントS顆粒はラカンカの雑味は多くでハーブティーの香りを殺してしまうことがあります。
アガペシロップ
アガベという植物の汁からで作られる、りんごと同程度の低GIシロップです。カロリーは砂糖と同程度ですが、砂糖の1.3倍の甘さがあるため使用量は抑えられます。余計な香りやクセがなくハーブティーの香りを殺しません。
妊娠中にいいハーブと授乳中にいいハーブは大きく異なる
妊娠中と出産後の授乳中では、女性のホルモンバランスは大きく変わるので、妊娠中避けるべきハーブが授乳中はむしろ推奨されることもあります。妊娠中にとってみたいハーブと授乳中にとってみたいハーブがあるなら、よく吟味してください。
ハーブによっては、妊娠中によいとも悪いとも情報が錯綜しているものが散見されます。この記事では、どちらともつかないハーブは、オススメに書いていません。
つわりに効くハーブ
生姜(生のほうがいい)
辛味成分のジンゲロールが吐き気を抑えます。紅生姜やガリばかり食べる人もいますが、あれらは酢漬けの一種で塩分がかなり高いので、お茶の方がいいでしょう。
ただ、ショウガを乾燥させたものは、ジンゲロールの一部がショウガオールに変化してしまっています。そのため、生のほうが吐き気を抑える効果は強いです。
ペパーミント
むかつきを抑え、その清涼感で口の中と胃をさっぱりさせてくれます。吐き気を抑えるなら、生姜やレモンと組み合わせるのもおすすめです。ただし、あまりにも大量の多量摂取は効果が強くなりすぎるので避けてください。
たとえばハッカ油などはエキスとして濃く、強すぎるので、飲んだり塗ったりは避けてください。
オレンジピール
オレンジの香りとほのかな甘酸っぱさが特徴です。香り成分のリモネンにリラックス効果があります。また、胃酸過多を抑え、胃腸の調子を整えるとされます。ヘスペリジンは不安を抑え、高血圧を改善する作用があります。意外にも、オレンジの身よりビタミンCが豊富です。ただし、多量摂取は控えてください。
ローズヒップ
酸味が強いので、つわりですっぱさを求めている人におすすめです。甘みを加えるとアセロラに似た味になります。第二次世界大戦中にイギリスが国民のビタミンC源にしていたこともあるくらいビタミンCが豊富です。
ハーブティーにすると熱を加えるのでビタミンCが壊れそうですが、ヘスペリジンのおかげで熱を加えてもビタミンCが壊れにくくなっています。ヘスペリジンによる不安を抑える作用もあります。
ハイビスカス
クエン酸、リンゴ酸、ハイビスカス酸による酸味が強いので、つわりですっぱさを求めている人におすすめです。また、カリウムによる利尿作用があるため、むくみ改善効果も期待できます。美肌効果を期待して、ローズヒップとブレンドされていることが多いです。
レモンバーベナ
レモンに似た香りをもち、酸っぱさの中にわずかな甘みがあります。消化を促進し、食欲を増進させます。ただし、飲みすぎると胃を刺激しすぎてしまうため、あまりにも大量に飲むのはやめましょう。リラックス効果もあります。
妊娠中期から後期にオススメのハーブ
ラズベリーリーフ(妊娠後期から)
さっぱりめのほうじ茶に似た味がします。人によっては青臭いかもしれないので、単体で飲むのではなく、ブレンドハーブティーを選ぶか甘みを加えるといいかもしれません。炎症を抑えるとされ、妊娠後期から飲むと安産の効果があるとされてきました。
フラガリンという成分に子宮収縮作用があり、タンニンという成分にに収れん作用があるため、出産後も飲むと体の回復が早いとされます。また、母乳分泌促進効果も期待されています。ただし、妊娠3ヶ月未満は子宮を収縮させるかもしれないため避けるべきです。妊娠8ヶ月後以降は子宮を収縮させてむしろ分娩を助けるとされます。
ローズヒップ
ハイビスカス
この二つは妊娠中木から後期にもおすすめです。特にむくみ取りに効果が期待できます。
ネトル(イラクサ)
きゅうりとほうれん草を混ぜたような風味があります。干し草のような風味とと感じる人もいるため、ブレンドティーを選ぶか甘みをつけるといいかもしれません。ビタミン・ミネラル豊富で、特にβ-カロテン、ビタミンC、葉酸、鉄、カルシウム、マグネシウム、クロロフィルが多いです。ビタミンCが鉄の吸収を助けて貧血を予防し、クロロフィルが造血作用を持ちます。
リンデンフラワー・リンデンウッド(西洋菩提樹の花・木の皮)
リンデンフラワーははちみつのような香りがしますが、味はありません。リラックス効果があるとされています。リンデンウッドは木の香りがし、ブレンドティーなどでないとおいしくは飲めませんが、利尿作用があり、むくみ取りに効果があるとされています。
エルダーフラワー(ニワトコの花)
マスカットやグレープフルーツに似た香りと甘みがあります。ケルセチンとクロロゲン酸による発汗・利尿作用があり、むくみとりに役立つとされています。抗炎症作用もあるので、風邪のひきはじめにも効くとされています。リラックス効果もあるとされています。ハーブティーにしてもいいですが、砂糖と柑橘で煮込んだコーディアルとしてもよく市販されています。
ダンデリオンルート(たんぽぽの根)
まろやかな甘味と若干の苦味、い草に似た草の香りがあります。そのままでも飲めますが、おいしく飲み続けたいならやはりブレンドティーを選ぶか甘みを加えるといいでしょう。ちなみに、これを焙煎するとたんぽぽコーヒーになります。
ビタミン・ミネラルが豊富で、カリウムも豊富なため、塩分と水分を出してむくみをとる効果があります。水溶性食物繊維イヌリンが含まれているため、便秘解消にも役立ちます。食欲増進効果がありますが、飲みすぎるとクロロゲン酸により胃酸過多になります。
授乳中にオススメのハーブとおいしいハーブティー
たんぽぽコーヒー
コーヒーに似た香りと味ですが、別の飲み物だと思ったほうがおいしく飲めます。豆乳やミルクを入れてもいいです。成分と効果は上に書いたとおりですが、これに加えて苦味成分のタラキサンシンが乳分泌促進効果があるとされています。
チコリコーヒー
やはりコーヒーに似た味と香りで、苦味と甘味があります。ミルクや豆乳を加えてもおいしいですが、コーヒーとは別の飲み物と思ったほうがおいしく飲めます。効果としては、たんぽぽコーヒーから母乳分泌促進を抜いて、胃酸を減らす作用を加えたようなところです。チコリ酸という成分に肝機能を高める効果があります。
ラズベリーリーフ
効果は上で上げたとおりですが、母乳促進ハーブティーによく配合されています。
エルダーフラワー(ニワトコの花)
効果は上に説明したとおりです。穏やかなハーブなので、妊娠中から授乳中まで続けて飲んでも大丈夫です。
カモミール
りんごのような香りで有名です。味にクセがないため、レモンと甘みを足したり、ミルクと甘みを足したりするとおいしく飲めます。鎮痛作用と抗炎症作用があるため、乳腺炎に効くとされています。血行がよくなるとされているため、間接的に母乳分泌を促進するとされています。アピゲニンという成分によるリラックス効果もあります。
生姜(乾燥も生もOK)
体を温めて血行を促進することで、間接的に母乳分泌を促進するとされます。乾燥した生姜のほうが体を暖める作用は強いです。
マリーゴールド
ハーブティーとして使われるのはカレンデュラ。キンセンカともよばれます。強く甘い花の香があり、飲みやすいです。豊富に含まれるルテインに抗炎症作用があるため、乳腺炎に効果ありとされています。血行改善効果もあるため、間接的に母乳分泌を促進するとされています。
卒乳・断乳にオススメのハーブ
セージ
爽やかな強い香りがあります。甘みをつけたほうが断然おいしいです。女性ホルモンのエストロゲンに似た成分が母乳を抑え、エストロゲンが減少した産後の女性のホルモンバランスを整えます。
ペパーミント
体を冷却する作用があるため、おっぱいの張りや熱をとって母乳分泌を抑えます。
ローズペタル
バラの甘く高貴な香りと、ほのかな甘さがあります。直接母乳の分泌には関係しませんが、ゲラニオールという香り成分が、授乳中に減少する女性ホルモンのエストロゲンを増やす働きがあるため、母体の健康回復に役立つとされます。
妊娠中は避けるべきハーブ
情報が錯綜していて、妊娠中にいいという情報と悪いという情報が同時に見つかったハーブもあったのですが、念の為にそういうハーブも避けるべきハーブに入れています。
また、あくまで主要なハーブだけであり、すべてを網羅できているわけではありません。
・ラベンダー
通経作用(月経を促す作用)があるため、特に妊娠初期は避けたほうがいいと言われます。
・チコリ
子宮収縮作用のおそれがあります。
・シナモン
スパイスとしての使用量なら問題ありませんが、大量に摂取するとシンナムアルデヒドという成分が胎児に影響する可能性があります。子宮収縮作用があるかもしれないとも言われています。
・セージ
ツヨンという成分に通経作用があります。
・タイム
香辛料としての使用量なら問題ありませんが、大量に摂取した場合の安全性のデータがありません。
・ハトムギ
お茶として飲んだり化粧水として使ったり程度なら問題ありませんが、念の為、ハトムギエキスである漢方薬のヨクイニンを使用する時は医師に相談してください。強くはない子宮収縮作用があるという研究もありますが、これは人間換算でヨクイニンを通常の15倍摂取したときの報告です。
・リコリス(甘草)
少量なら問題ありませんが、多量摂取で胎児の脳の発達を阻害するという研究があります。
・レモングラス
子宮収縮作用があり、子宮から出血を誘発する場合があります。
・レモンバーム
子宮収縮作用があります。
・ローズマリー
通経作用や子宮刺激作用があります。
・カモミール
子宮収縮作用があります。
・エキナセア
妊娠中に摂取しても安全であるというデータが不足しています。
・ローズペタル(バラの花全般)
通経作用があります。
・ジャスミン
子宮収縮作用があります。
・クローブ
子宮収縮作用があります。
・フェンネル
子宮を刺激する作用があります。母乳の出を良くするとも言われていますが、日本生薬協会の雑誌Natural Medicinesへの報告では危険性が示唆されています。
・セントジョンズワート
子宮収縮作用があります。いろいろな薬の代謝を妨げるとされています。
・マテ
カフェインを含んでいます。
・サフラワー(ベニバナ)
通経作用があります。
・アロエ
子宮収縮作用があります。
・センナ
下痢を起こさせる成分が子宮にも刺激を与えるため、流産を引き起こす可能性があります。
・チェストツリー(チェストベリー)
女性ホルモンへの影響があるため、避けるべきとされています。授乳中も避けるべきです。
・ナツメグ
通経作用があります。
・フェヌグリーク
子宮収縮作用があります。
・オレガノ
子宮を刺激してしまいます。
- 授乳中避けるべきハーブ
これも情報が錯綜しており、いいとされる情報と悪いとされる情報の療法が見受けられた時は、避けるべきとしています。また、あくまで主要なハーブだけであり、すべてを網羅できているわけではありません。
・ラベンダー
安全性が確認されていません。
・セントジョンズワート
赤ちゃんが眠りすぎる(嗜眠、傾眠)という報告があります。
・セージ
母乳の分泌を抑えてしまいます。
・ペパーミント
母乳の分泌を抑えてしまいます。
・センナ
下痢をさせる作用が強いため、赤ちゃんまで下痢をする可能性があります。
・チェストツリー(チェストベリー)
女性ホルモンに似た作用が強すぎるため、乳量に影響する可能性があります。
どんなハーブもとり過ぎは禁物
薬もすぎれば毒となります。ハーブティーも、飲む量によっては作用が強くなりすぎる恐れがあります。心配な時は、医師に相談して医師の支持に従ってください。
主要参考サイト
http://www.wakasanohimitsu.jp/
Wikipedia英語版
健康食品の素材情報データベース